2025.05.21什器と家具の違いとは?オフィスに必要な什器や選び方のポイントを解説
飲食店やアパレルショップなどの店舗で働いたことがない方や、オフィスの移転に携わったことがない方などは、「什器という言葉は知っているけれど、それが何かを知らない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このコラムでは、「什器」がどんなものなのか詳しく説明したうえで、家具との違いやオフィスを構える際に必要な什器や選び方などについてまとめています。
什器って何?
什器の読み方は「じゅうき」で、店舗やオフィスで当たり前のように使われているものですが、意外にそれが何かを知らない人が多いのが現実です。日常生活ではあまり使われない言葉のため、什器の意味や読み方を知らない人が多いのも無理はありません。
什器は一般的には店舗やオフィスで使用されるものを指し、小売店で使用される什器は「店舗什器」や「店舗家具」、オフィスで使用される什器は「オフィス什器」や「オフィス家具」と呼ばれています。
店舗什器は、商品をディスプレーするために用いる備品全般を指し、オフィス什器はオフィス用品・オフィス家具全般を指します。
什器と家具の違いとは?
什器を辞書で調べてみると、「日常使用する家具、道具、器物の類」などと記載されています。
前記した通りに、什器は主に店舗やオフィスで使用されるものを指します。
そして、辞書に記載されているように、その中には家具も含まれます。
飲食店では、商品のディスプレー用品以外に、食器や調理器具なども什器に含まれますが、お客様が使用する椅子やソファやテーブルなどの家具も店舗什器の一種です。
オフィスで仕事をするのに欠かすことができないオフィス家具ですが、それら全てがオフィス什器です。
ただし、飲食店やオフィスで使用しているのと同じ家具を自宅で使用する場合、それは什器ではなく家具になります。
すなわち、什器と家具の違いは、どこで誰が使用するかによって変わってくるのです。
自宅で使用する家具は自分・家族・来客用であり、飲食店などの店舗でお客様が使用する家具はする業務用の什器となります。
このように、什器と家具の違いは、使用目的によっても異なるのです。
什器の種類をチェック
什器は業種や業務内容によって種類が大きく異なります。
ここでは、オフィス・飲食店・小売店の3つの業種における代表的な什器とその特徴について紹介します。
オフィス什器
オフィス什器は、業務効率や働きやすさを重視したアイテムが多く含まれます。
例えば、パソコン作業に適したデスクや長時間座っても疲れにくい椅子、書類を分類・保管できるキャビネットや書庫などが代表的です。
また、業務の内容によってはパーテーションで空間を区切ったり、来客対応用に応接セットを設置したりするケースもあります。
加えて、現金や重要書類の保管に欠かせない金庫などもオフィス什器の一部といえるでしょう。
飲食店什器
飲食店什器は、顧客の快適な食事体験と業務の効率化を支える役割があります。
店内で使用されるテーブルや椅子は、店舗のコンセプトや内装に調和するデザイン性が求められます。
厨房まわりでは、調理器具台や冷蔵什器、食器棚といった収納・衛生管理を目的とした什器も重要です。
さらに、メニュー立てや商品ディスプレー什器など、売上アップを支援するアイテムも什器に含まれます。
小売店什器
小売店什器は、商品の陳列と購買促進を主な目的としています。
例えば、棚や什器ラック、ハンガーラック、ディスプレーテーブルなどは、商品を見やすく、かつ手に取りやすく陳列するための基本的な什器です。
店舗の動線や導入部分に設置されるPOPスタンドやワゴン、ショーケースも、顧客の注意を引き、購買意欲を高めるために欠かせません。
こうした什器は、単なる収納や展示にとどまらず、ブランディングや店舗の世界観づくりにも大きく貢献します。
オフィスに必要な什器や選びのポイント
以下に、オフィスに必要な什器の種類と、選び方のポイントを記載します。
デスク
デスクはオフィスで仕事をするために必需品で、今では社員一人ひとりにパソコンを与えている会社も多いため、PCを置いても十分に作業スペースを確保できる大きさが求められます。
最近では、フリーアドレス制を採用している企業も増えていて、私物を特定のデスクに中に置くことができないようになっていることもあります。その場合、最低限の収納力があれば問題ないでしょう。
椅子
デスクがあればその分の椅子も必要で、ほかにも来客用などに複数の椅子を用意しなくてはいけません。
椅子に統一感を持たせることで、洗練されたオフィス空間を演出することができます。
椅子の座り心地は、快適に仕事を行うために重要なポイントで、最近では長く腰かけていても疲れにくい椅子がいろいろなメーカーから発売されています。
オフィスで使用する椅子は、デザイン性と快適さで選ぶのがポイントです。
ワゴン
デスクの横に置くタイプのワゴンは、書類を整理・収納するのに便利なオフィス什器です。
社員一人ひとりが管理する書類が多いような会社では、デスクの下などにも設置できるようなワゴンが多用されています。
キャビネット
キャビネットは、契約書や帳簿、備品などの管理・保管に欠かせないオフィス什器です。
鍵付きの製品を選べば、情報漏洩や紛失リスクを抑えることができ、セキュリティー性も高まります。
オープンタイプか扉付きか、横型か縦型かといった収納スタイルの違いを考慮し、オフィスのスペースや用途に合ったキャビネットを選ぶのがポイントです。
書類棚
オフィス内で使用するたくさんの書類を1カ所にまとめて収納できる書類棚も、オフィスには不可欠な什器の1つです。
書類棚を置くことでセキュリティー性が保たれ、整理整頓もしやすくなります。
パーテーション
パーテーションは、空間を仕切ることができる、オフィスではよく使用されている什器です。
自由にレイアウトができて移動も簡単なので、必要に応じて目隠しに使うなど、いろいろなシチュエーションに活用できます。
大きさや高さなども選べるようになっていて、最近ではインテリア性に優れた商品も増えています。
素材もプラスチック製やガラス製やスチール製のほか、ホワイトボード付きの実用性に優れた商品などが選べるようになっています。
ホワイトボード
ホワイトボードは、会議や打ち合わせ、アイデア出しの場で活用される什器で、オフィス内のコミュニケーションを円滑にする役割があります。
壁掛けタイプからキャスター付きの移動型、ガラス製のデザイン性が高いタイプまで、さまざまな種類があります。
設置場所や使用頻度、筆記のしやすさを考慮して選定すると、日々の業務効率が格段に向上します。
商談ブース
オフィスの規模によって設置されないケースもありますが、商談ブース、または応接セットは、来客を迎えるための大事なオフィス什器です。
十分なスペースがあれば別屋として商談ブースを備えますが、スペースが確保できない場合は、パーテーションを利用してソファとテーブルのみを備えているオフィスもあります。
金庫
現金以外に大切な書類を収納・管理するための金庫も、オフィスには欠かせない什器の1つです。オフィス内に多額の現金を置いておく場合や、絶対に外部に出てはいけない重要書類を管理する場合は、セキュリティー性の高い金庫を選択しなくてはいけません。
【什器選びのポイント】
オフィスにおける什器選びでは、機能性や見た目だけでなく、安全性や使いやすさ、企業のブランディングとの整合性など、さまざまな観点から検討することが重要です。
以下に、什器選びの代表的なポイントをまとめました。
安全性を重視して選ぶ
オフィスは日々多くの従業員が出入りし、長時間にわたり仕事を行う場所です。
そのため、什器には高い安全性が求められます。
例えば、書類棚やキャビネットなどは、地震時の転倒を防ぐために、壁への固定や転倒防止金具の使用が推奨されます。
また、什器の素材や構造も安全性に関わる要素です。
鋭利な角がある什器は怪我のリスクがあるため、角が丸く加工されたものや、衝撃に強い素材を選ぶとよいでしょう。
特に共用スペースに設置する什器は、安全性を重視した製品選定が求められます。
見栄えで選ぶ
什器はオフィスの印象を左右するインテリア要素でもあります。クライアントが訪れる受付や会議室では、企業イメージに合った什器を配置することで、信頼感や洗練された印象を与えることができます。
モダンな企業であればガラス天板のテーブルやメタルフレームの椅子を、ナチュラルな雰囲気を演出したい場合は木目調の什器を選ぶとよいでしょう。オフィス全体のトーンやカラーを統一することも、ブランディングの観点から重要です。
使いやすさで選ぶ
業務効率を高めるには、使いやすさを意識した什器選びが不可欠です。
デスクや椅子は長時間使用するため、座り心地や高さの調整機能、収納性などを重視することがポイントです。
また、移動のしやすいキャスター付き什器や、レイアウト変更に対応しやすいモジュール型の家具なども人気です。
使用する従業員の業務内容や体格に合わせて、快適な作業環境をつくることが、生産性向上につながります。
コンセプトや社風に合わせて選ぶ
什器は、企業の価値観や社風を反映する大切なツールです。
クリエイティブな業種であれば、自由度の高いレイアウトが可能な什器やカラフルなアイテムを導入することで、発想力を刺激する空間づくりが可能です。
一方で、金融や法律関係など信頼性や堅実さを求められる業種では、落ち着いた色調の什器や重厚感のある素材を選ぶことで、安心感や信頼感を与えることができます。
来客対応を想定したスペースには、ターゲットに合わせた什器選びも重要です。
オフィスの什器はレンタルできる
オフィス什器は購入するだけでなく、レンタルという選択肢もあります。
特に初期費用を抑えたい場合や、短期プロジェクト・期間限定のオフィス開設などには、レンタルが大きなメリットを発揮します。
レンタルの最大の利点は、初期コストを大幅に削減できる点です。什器を一式購入するとなると、デスク・椅子・キャビネット・会議用家具など、相当な費用がかかりますが、レンタルなら必要なものを必要な期間だけ利用できるため、無駄な出費を抑えられます。
また、柔軟にレイアウト変更や什器の入れ替えができるのもレンタルの魅力です。
成長フェーズにある企業や、働き方改革に合わせてオフィス環境を柔軟に調整したい企業にとって、什器のレンタルは非常に有効です。
さらに、メンテナンスや不要什器の処分も不要な点も見逃せません。
レンタルなら、破損時の対応や使用後の回収もサービスに含まれていることが多く、管理の手間が軽減されます。
近年では、デザイン性や機能性に優れた什器を取り揃えたレンタルサービスも登場しており、企業のブランディングや業務効率にも貢献します。
用途や予算に応じて、購入とレンタルを賢く使い分けることで、より最適なオフィスづくりが実現できます。
まとめ
「什器(じゅうき)」は、オフィスや飲食店などで使用される家具や器具を指し、家庭で使用されるものが「家具」と位置付けられています。
オフィス環境を整えるうえで、什器の選定は非常に重要なポイントです。
業務効率や従業員の快適さに直結するため、単なる設備としてではなく、働きやすさや企業イメージを支える要素として捉える必要があります。
オフィス什器には、デスクや椅子、キャビネット、ホワイトボードなど多くの種類があり、それぞれに役割があります。
導入時には、安全性や使いやすさ、見た目のデザイン、企業のコンセプトやブランドイメージとの統一感を意識して選ぶことが大切です。
また、必要な時に必要な什器を柔軟に用意できる点で、レンタルの活用も非常に有効です。
購入に比べて初期費用が抑えられるだけでなく、レイアウト変更や増員にもスムーズに対応できるなど、レンタルには多くのメリットがあります。
当社「No.1レンタル」では、オフィスに必要な什器のレンタルを多数取り揃えております。
用途やご要望に応じたご提案も可能ですので、ぜひお気軽にご利用ください。